fc2ブログ



本を読もうよ。

Prev  «  [ 2021/10 ]   1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  » Next
プロフィール

森乃あさ 

Author:森乃あさ 
児童文学を書くことが好きな、人に言わせると、
まめなB型。そして山ガール。
フルマラソンはじめました。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ

赤毛のアン

本

「赤毛のアン」 作/ L.M.モンゴメリー
         編訳/ 村岡花子  編著/ 村岡恵理

10歳までに読みたい世界名作①

~ざっとのあらすじ~皆さんご存じだと思いますが

孤児院にいたアンが引き取られていったのは、
プリンス・エドワード島の村、アボンリーに住む
マシュウとマリラという兄妹の家。ところが、彼らが望んで
いたのは男の子、アンではなかった。

赤い髪、そばかすだらけの顔、やせっぽちな体、
コンプレックスだらけのアンだけど、豊かな想像力で
さびしさにも耐えて、これまで生きてきた。

夢のようなグリーン・ケーブルスの暮らしでアンは、
うまくいかないことも多いけど、
マシュウとマリラに見守られ、快活に生きていく。


~感想~

・NHkで放送中の「アンという名の少女2」
その1シリーズを友人から借りて、ハマってしまった。
恥ずかしながら「赤毛のアン」を読んだことがなかったので、
まずは簡単に読めそうな児童書をかりてきた。

・おしゃべりなアンは、孤児院での暮らしが想像できないほど、
明るく前向きな少女。自然の中での暮らしを思う存分楽しみ、
熱心に学び、友情を大切にして、眩いばかり。でもおしゃべり
すぎたり、想像の世界に浸りすぎたり、プライドも高く、鼻に
つくとこもなくはない。そんなキャラクターが巻き起こす事件に
釘付けになる。アンとその周りの人たちの日常を描いているの
だけど、魅力的なのはなぜ。
「赤毛のアン」は児童文学だけでも、数多く出版されている。
そしてこの本は、学校の先生を目指すところで終わっているけれど、
数冊にわたり、さらにアンの人生が描かれていく。
少しずつ読んでいきたい。


~・~・~・世界一やさしく古典文学を解説
「古典のいぶき」より
https://koten-ibuki.com/anne-of-green-gables/

赤毛のアンの時代背景や舞台、作者に関する解説!

近代化が進む19世紀末のカナダを舞台に、先進的な
女性観も描かれるシリーズ第一作目となる『赤毛のアン
』の時代は1880~1890年代あたりに設定されています。
日本で言うと明治時代ですね。

この時代のカナダでは、初の大陸横断鉄道が開通する
など、大きな技術の革新が進んでいました。

実際のプリンス・エドワード島の暮らしにも電話や電灯が
登場してきています。電灯の灯る町の様子は、物語中でも
州都シャーロットタウンの情景として描かれていて、当時の
時代の移り変わりや生活様式の変化が垣間見えます。

女性参政権についての議論が活発化するなど、地位の向上
に向けた動きもあった時代でしたが、当時「女性には有料の
高等教育などいらない」と言われ、村の学校を出たら結婚を
考えるのが一般的でした。

しかし、作中のマリラは「女性も自分で自分を養える能力は
身につけておいたほうがいい」という、当時としては先進的な
考えの持ち主。そのおかげでアンはクイーン学院に進むことが
でき、のちの進路にもつながっていったのです。


作品に登場する「プリンス・エドワード島」はカナダに実在

物語の舞台プリンス・エドワード島は、カナダ東部に
浮かぶ実在の島。 1873年にカナダ連邦に加わった
この島は、島全体が一つの州になっています。

島の名前から「プリンス・エドワード島州」といい、
カナダで一番小さな州であり、同時に最も人口が少ない
州としても知られています。

アンの世界そのままに自然豊かな島の主な産業は、
農業・漁業・観光業で、『赤毛のアン』の舞台のモデル
となった場所も有名な観光スポットです。

作者のモンゴメリ自身もこの島で生まれ育ちました。

結婚後は島を離れて暮らしましたが、休暇などで
たびたび訪れており、彼女のお墓も島にあります。

                   (一部抜粋)




スポンサーサイト



車夫

本

「車夫」      いとうみく
          小峰書店

~あらすじ~ネタばれご注意

父の失踪、母の出奔により、高校を自主退学
した吉瀬 走。陸上部の先輩 前平に誘われて
車夫の道へ。力車屋の親方、奥さん、仲間たち
に支えられ、走は、ここが自分の居場所だと感じる。

~感想~ネタばれご注意

主人公は、吉瀬 走だけど、その周りを取り囲む
登場人物の視点での物語が章ごとに綴られる。
それぞれの過去が描かれている。
人生はあまくないなと思う。そんな中で、人と人との
つながりって大事だなと改めて思う。

吉瀬 走がとても魅力的。本文引用。

『父が失踪し、母と二人暮らしの中で、
不安だったのは、母のことだった。母を支えられるのは、
自分だけなのだ。だけど、どうしたらいいのか、なにをいえば
いいのかもわからなかった。』

『いま泣いたら、もたれたら、また次も頼ってしまう。
だれかを頼ることがあたりまえになって、もたれずには
いられなくなる。ひとりで立っていられなくなる』

つらい過去を封じ込める強さをもっているところが、とても
かっこいいと思う。

力車屋の面々との関係も温かくて、いい。

車夫という仕事、浅草や京都嵯峨野で人力車を見たことは
あるけど、乗ったことはない。
一度乗ってみたいなと思った。

とても読みやすい。3シリーズあるので、読んでみようと思う。




ようこそ筋肉マッスル学習塾へ

本

「ようこそ筋肉マッスル学習塾へ」
                   塩沢千絵 作
                   ポプラ社

~あらすじ~ネタばれご注意~

夏休みの1週間、筋肉学習塾に参加することになった
裕太は、パパに送られてその島へと向かう。
水が大の苦手の裕太にとっては不安でしかない。

甘夏島へ着くと、参加者はヒロシという華奢な裕太と
同じ5年生の少年だけ。プロレスラーのような体格の
入道という塾長にパパは携帯を奪われ、パパを含め
三人で恐ろしい「乳酸コース」というトレーニングを
させられる。

次はみかん島という無人島へボートで渡り、合宿生活
が(キャンプ生活)が始まる。

眼科医のパパは、大事な学会を控え、こんなところにいる
場合ではないと、いらいらしている。いつも仕事で忙しく、
裕太はほとんど一緒にいたことがない。パパのイメージが
変わる。
『眼科医なんていったって、こんな無人島に来てしまえば、
何の役にもたたないじゃないか』
とがっかりしどうし。

意外に物知りなヒロシくんが活躍したり、突如現れた日に
焼けた少年「ケイ」がごはんの炊き方など教えてくれて
裕太は、無人島生活は楽しくなっていく。
島の究極な生活に、裕太は大の苦手だった水や、
食べ物の好き嫌いも克服していく。

みかん島へ戻ってくると、ヒロシくんのパパが待っていて、
ヒロシくんがなぜこの合宿に参加したのかがわかってくる。

みかん島からフェリーに乗って東京へ帰る。ところが、
島の子どもたちが高熱やはきげに悩まされ、不調を訴えていた。
たまたま医者は島を離れていない。プロレスラーのような
入道は俺がなんとかするといきっている。

島には台風が接近していた。
今日帰らなければ、明日からはフェリーは欠航だ。
でも裕太だけはこの島に残って、みんなの看病をすることを
選択する。

島に来てから少しずつ成長していく裕太だが、役に立ちたい
気持ちはあっても、何にもできない。うまくいかない。
入道に怒られてばかり。

嵐の中で泣き叫ぶ裕太の耳に届いたのは、ヒロシくんや
パパの声だった。
風邪をひいて丸二日寝ていた裕太がよくなると、いよいよ
島から離れる日となった。

この島では、海浜留学を実施していた。この夏休み限定の
短期合宿は、新しい企画として始めたのだった。
裕太のママが「ぜひ父子で参加させてください」と頼んだ
らしい。

入道の子で、実は女の子だった「ケイ」こと蛍(ほたる)ちゃんは、
電車キョーフ症だった。何をしてもすごいやつだと思っていた
ほたるにも、弱点があったと、ほたるが身近に感じられ、
裕太は嬉しかった。


~感想~

・タイトルにひかれて読んだ。子供目線の話で面白かった。
・裕太が思ったように、無人島で生活力を発揮できるのって、
とてもかっこいいと思う。ケイが魅力的。
・何もない無人島で、一緒にいると、その人が素がわかる。
パパの本性?(本性っていうのかな?)を裕太ががっかりする
ところも面白い。
・裕太が少しずつ変わっていくところが(水が怖くない、魚が
食べられるなど)リアリティがあった。ここまでくれば、そりゃ
そうなるだろうって思うけど。
・島での生活力のあるケイが、閉じ込められているみたいで
電車が怖いってとこ、面白い。

屋根の上のおばあちゃん

ほん

「屋根の上のおばあちゃん」
            藤田 芳康
            河出書房新社

~あらすじ~ネタバレご注意~

現像の仕事が時代とともに不要になり、
哲郎は現在、失業中。兄から祖母の様子を
見に行ってほしいと頼まれ、京都へ。

気の強い祖母が大切にしていた一本のフィルム
を通して、祖父から祖母への愛が語られる。

戦前から戦後を生き抜いた祖母の半生。


~感想~ネタバレご注意

米のぬか汁で育てた畑の野菜で作る惣菜、おひつ
に入れれば、冷めても上手いご飯。
かなりの倹約家だが、特別な料理でなくても、
孫にうまいとうならせる八十六歳のゑいさん
(哲郎の祖母)に魅力を感じる。

近くに住む床屋の留次郎も魅力的だ。(面白い)
阪神ファンだが、野村監督には辛辣。(ワケがある)
親ともどもゑいさんには、世話になり、勝手に家に
上がって夕食を食べていく。

ゑいさんが倒れて、物語は戦前へ遡る。
祖父との出会い。というか、まさか結婚するとは。
騙されるのではとハラハラして読んでいたら、
意外に誠実な人だった。二人の恋愛から所帯
を持ち、戦地へ赴くところ。読み応えがあったが、
今の時代と結ぶ一本のフィルムへと物語は
佳境へ向かう。

アナログからデジタルへ。フィルムからビデオへ。
戸惑う人々。

哲郎が京都で出会う人々が、彼の人生を支えていき、
哲郎が京都へ行ったことは、意味があった。

人生、やり直しはきく。と思った。
ゑいさんのようにはなれないが、八十代になったとき、
私はどういう生き方をしているのか。
若い人と少しでもかかわりながら、
丁寧に日々を暮らしていきたいなと思った。

この作品は第一回京都文学賞一般部門優秀賞
受賞作。
応募作のタイトルは「太泰―恋がたき」だったそうな。
時代劇の話かなと思って、手にとらなかったかも。
この装丁とタイトルが、私はそそられた。









青春は燃えるゴミではありません

ほん

「青春は燃えるゴミではありません」 
                       村上しいこ
                       講談社

~あらすじ~ネタバレご注意

  短歌小説三部作の三作目

桃子、綾美、彩が三年生に、二年は友郎、智花、
春海、一年は男子一名、女子二名

部長になった桃子の視点。
パティシエの専門学校へ進路を決めていたはずなのに、
父親がパートとなり、家の金銭問題により、進路が見えなくなる。

おばあちゃんが入所している老人養護施設。うた部は月に一度、
交流を図りに出かけている。入所者の重朗さんの短歌が
NHK短歌に採用されたが、その歌は友郎が改稿した歌だった。
怒る重朗は、謝りにきた桃子と友郎に無理難題を吹っ掛ける。
友郎の暴走はそれだけでなはない。新入生歓迎の
プレゼンテーションでのやりすぎのアイデアは、一年生にはウケ
るも、綾美は不満だった。なんとかとりまとめようとする桃子だが、
綾にも反対され、友郎が自分の意見をひっこめることで、
落ち着いた。

新入部員を三名獲得したうた部は、牧水短歌甲子園へと駒
を進める。

重朗さんの望みをかなえ、会いに行くも、帰らぬ人となってしまった。

進路を決めた桃子は、ぎくしゃくしていた綾美、綾に付き添われ、
面接へと。

~感想~ネタバレご注意
 
高三の彼女らに進路は重大問題だ。
家庭の事情にもがきながら、うまくいっている友人がキラキラ
してみえる、桃子の精神状態はとても伝わる。

新入生歓迎のプレゼンテーションでの進行は、あたふたしていて、
何を言っているのか状態で、ちょっと笑える。どう自分をとりもど
していくのか、楽しみだった。

そもそも桃子の視点で始まった一作目。二作目は視点が変わり、
三作目は誰になるのだろうと思った。
桃子に戻り、落ち着いて読めた。いじめ、トランスジェンダー、
今作は、社会問題である貧困格差とまでいかないが、
子どもにしたらかなり悩めることだと思う。

そして今作は、老人施設のおとなの短歌も登場する。
それも楽しめる。

牧水短歌甲子園で、仲間の歌をアピールする時間がある。
とくに桃子たちの高校のアピールがよかった。

登場人物がわかっているからか、一番夢中で読んだ。
三作とも高校生の文学として、とても面白かった。


いい表現だなと思ったところ

○桃子が老人施設に入所している鈴子さんに、進路の悩みを
打ち明けると、自分の悲しい思い出と、
「生きているとね、苦しいことや、つらいことがたくさんあるから。
でもね。つらい気持ちに押し流されちゃ駄目よ。つらい気持ちを
しっかり抱きしめてそこにとどまること。そうしていれば、きっと
道は開けてくるから」
そして
「老婆心よ」と言う。
(老婆心…親切すぎて、不必要なまでに世話を焼きたがる気持ち)


○「陸上部でも、いくらメニューを作っても、それだけで満足
している選手は強くなれない。どうすれば強くなれるか、自分で探す
選手だけが強くなる」
     担任教師のセリフ

○「歪んでないと、くぐり抜けることが、できんときってあるよな。
反抗期とも、思春期とも違う、ある種、絶対的な何かを受け入れ
なきゃいけない自分を説得するための時間。きっとそれは生きている
自分の不全感を克服するために必要なんじゃないかな」
    清らさんのセリフ

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR