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森乃あさ 

Author:森乃あさ 
児童文学を書くことが好きな、人に言わせると、
まめなB型。そして山ガール。
最近、ハーフマラソンはじめました。

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困ってる人

困ってるひと
       大野更紗

再読
原因不明の難病を発症した大学院生女子
が闘いのような日々をユーモアたっぷりに
綴っている。エッセイ。

ある日突然、稀な難病にかかり、通常の病院
ではお手上げ状態。彼女のすごいところは、
医療難民、難病女子と、自分を客観的に見ているところ。
そして、社会へ導いていくところ。
これまで大学生ながらNGOとして
ビルマ難民を支援し、研究してきたように。
『困ってる人』だけど、いい意味でこの人、普通じゃない。
すごすぎる。

インターネットで自己免疫疾患の専門医のいる
病院を探しだす。
その間も進行していく病に絶望しながら、道なき道への
治療に挑み、どうやって生きていったらいいかを考える。

彼女の道を決定的づけたのが、周囲の人に
依存しつづけた結果、いろいろな人の負担になっていると、
友人たちに言われたこと。

彼女はかつて、論文にこう書いていた。

《今、感じていることは「開発」「援助」、
それらの言説そのものへの疑問である。
「住民参加」や「住民主体の開発」という言葉の裏には、
援助する側、援助される側、の権力構造が見え隠れする。
 ビルマの難民キャンプで暮らす人びとにカネやモノを
援助し続けることは、確かに一時的な凌ぎにはなっても、
彼らの苦境の根本的な原因を取り除くことにはならない。
 もっとも周辺化され、もっとも援助を必要としている
人びとにとっての最良の支援は、政治的な構造を変革する
ことなしには実現しえない場合が多いのではないのだろか》

ここまでだって相当な忍耐と絶望の繰り返しだったのに、
ここからが、生きたい力の強さを発揮する。
持続不可能な援助ではなく、依存できるものを手に
入れようとする。
やっとのことで、手に入れたものの、ここからがスタート。
本のラストにも書いてある。

ここからがすべてのはじまり。
さあ、生きよう。語ろう。
・・・・・・・・・・・・・・。

困ってる人
大野更紗(おおの・さらさ)1984年、福島県生まれ。
上智大学外国語学部フランス語学科卒。
明治学院大学大学院社会学研究科
社会学専攻博士前期課程。
学部在学中にビルマ(ミャンマー)難民に出会い、
民主化運動や人権問題に関心を抱き研究、
NGOでの活動に没頭。大学院に進学した2008年、
自己免疫疾患系の難病を発病する。
1年間の検査期間、9か月間の入院治療を経て
退院するまでを綴った『困ってるひと』で作家デビュー。
2012年、第5回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞受賞。

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